6つの係数

6つの係数の覚え方 問題の解き方

 みなさんこんにちは、寒い日が続いてますが体調管理は大丈夫でしょうか?

来週の試験に向けて追い込み中と思いますが、体調次第で大きく点数も変ってきますので新年会も一次会で帰って、体調を崩さないようにしましょうね。

 

 今日は「試験に出るとこ」の最右翼の一つである「6つの係数」の私の覚え方と解き方をご紹介したいと思います。

 

 そもそも6つの係数の名前である「終価」、「現価」、「年金終価」、「減債基金」、「年金現価」、「資本回収」がとても覚えにくいです(FP試験を勉強したことのない行員に「資本回収係数」と言っても全く通じません。「元利均等」と言うと通じます。)またテキストによっては並んでいる順番も違うので、混乱に陥りやすくなっています。(私はアニメ「七つの大罪」が大好きですが、これは「六つの大罪」ですね。)

 

 そこで私は「どこの位置から見てるのか」と当時銀行員だったので、「お金を貸す立場になって」覚えることにしました。こんな感じです。(皆さんの状況にあわせて覚えるのが良いかもですね。)

 

 終価係数→「今100万円あるけど複利運用で

       10年後はいくら?」

   ↕ 逆数

 現価係数→「10年後に100万円になるには

       今いくら必要?」

 

 年金終価係数→「毎年10万円づつ10年間

         貯蓄すると10年後は?」

   ↕ 逆数

 減債基金係数→「10年後に100万円が欲しい

         から毎年積立するけど毎年

         いくら貯蓄すればいい?」

 

 年金現価係数→「このお客さんは年間10万円

         返済能力があるけど10年間

         返済してもらうといくら

         貸せるの?」

        「10年間毎年10万円年金が

         欲しいけど元金は?」

   ↕ 逆数

 資本回収係数→「お客さんに100万円10年

         返済で貸すけど元利均等

         だと毎年いくら回収?」

        「元金100万円を10年間年金

         で貰ったら1年当たりは

         いくら?」

 

 逆数は皆さんお分かりと思いますが、「年金終価係数」と「年金現価係数」が逆数では無いってどういうことと私は思ってました。私の出した結論は「こういうもんだから覚えるしかない」です。得意の縦読み「終現年減年資」で覚えました。これに最初の「終」から3つ目の「年」、2番目の「現」から5番目の「年」にそれぞれ矢印(⤴)をつけて完成です。

 

 実際の試験では、2級までは係数の意味が分かれば殆ど解けると思いますが、1級になると「必要な係数が無い(逆数で計算しないといけない)」、「どの係数を使えば良いか考えないと分からない(2つの係数で計算することが多いです。)」、「これはサービス問題だなと思ったら実は難しくて心が折れた」、「正解には辿り着けても時間を大きく取ってしまった」ということがあります。

 

 そこで解き方ですが、問題集を周回して慣れておくことは必須ですが、今まで出ていない組合せ(係数の)も出ますので、

まず、問題文を使う「係数」で分けることをお勧めします。こんな感じです。

 

 2018年1月 FP1級学科(基礎)

 問6

 「3,000万円を年3%で運用しながら20年間、毎年120万円ずつ取り崩した場合、20年後に残っている金額として最も適切なものはどれか。・・・・・・」

 (期間20年間の各種係数)

  3%

  終価係数   1.8061

  年金終価係数 26.8704

  資本回収係数 0.0672 

 

 ①「3%で複利運用しながら毎年120万円貰う場合(の元金)」を切り出して計算する

  120万円×(3%の年金現価係数)ですが、年金現価係数がないので、(1÷資本回収係数)で年金現価係数を出して掛ければ良いですね。これは17,857,142.857円になります。

 ②3,000万円を3%で運用して①の場合、20年後に残っている金額

  ①が17,857,142.857円ですので3,000万円から引くと、元金時点での年金払いに使わない金額が分かりますね。

  (30,000,000円ー17,857,142.857円=12,142,857.143円)

 ③ここまでくればあとは年金払いに使わない金額に20年の終価係数を掛ければ良いだけです。

  12,142,857.143×1.8061=21,931,214.2859円

  ※回答は選択肢なので一番近い金額が解答になります。

 

 裏技

 実際の試験では、係数の意味が飛んでしまったり、訳が分からなくなることもあります。この時は(恥ずかしいかもですが)、「電卓を年数分叩いて数字の意味を思い出す。答えを出す。」という裏技があります。上記の問題だとこんな感じです。

 

 ①年金現価係数、資本回収係数の意味と関係は思い出して、元金時点での年金払いに使わない金額は分かったけど、終価係数と年金終価係数がどっちがどっちか思い出せない場合

 

  元金時点での年金払いに使わない金額×(1.03の20乗)

 

  それも忘れてしまったら

 

  元金時点での年金払いに使わない金額×1.03×1.03×1.03・・・で答えが出ます。

  

 試験当日、会場でやたらと電卓を連続で叩く音があちらこちらから聞こえ(タンタンタンタンタン・・・)、私は「そんなに電卓叩く問題ってあるのかい?無いのに?えっ、何?」と不思議でしたが、今考えれば、係数問題の「叩き解答出し」だったのかなあと思います。

 

以上

 

問題の出典:一般社団法人金融財政事情研究会

        https://www.kinzai.or.jp/fp